Diary
保護犬のハル
フォトグラファーの木島は、保護犬のハルと一緒に暮らしています。推定5歳、まだまだヤンチャ盛りの甘えん坊です。
出会う前までは、繁殖犬としてたくさんの赤ちゃんを産んでいたそうです。繁殖犬としての人生をまっとうし終え、我が家にきたわけですが、それまでの人生どの様にどんな人とどんな暮らしをしていたかはわかりません。ただ、人間のことが大好きで大好きで大好きで、一人が嫌いな寂しがりやです。
先日私が一日不在になることから、実家にハルを預けたのですが日中窓から庭へ脱走したそうです。もちろん我が家では庭に降りてしまうなんてことしたことがありません。きっと、私を探していたのだと思います。
そして深夜、私が実家に帰った時、玄関にお迎えにきて飛びついてきてくれると思い込んでいた私はハルの対応に驚きました。お迎えに来てくれるなんてことはなく、私がハルのいるリビングに入った時、キョトンとした顔をしてソファにお座りをしていたのです。
そこから数秒時が止まった様な時間が流れ、我に帰った様に駆け寄り飛びついてきました。そこからはもうずっと抱っこで離れません。私はハルのことが愛おしくたまりませんでした。
ハルは生まれた時から何回人間の家族が変わってきたのでしょう。自分が産んだ子供たちと何度別れてきたのでしょう。私が実家に預けて玄関を出て行った朝、また家族が変わってしまったと思ったのでしょうか。私はもう帰ってこないと思ってしまったのかもしれません。そう思うと胸が苦しくて寂しかったのはハルの方なのに、私が涙を堪えるのに必死でした。
一言、ハルと言葉を交わせるのであれば「どこへ行っても、必ず私はハルの元へと帰ってくるよ」と、そう伝えたいです。ただ、最近はお留守番とわかると自分のベッドに自ら向い、お顔だけむけて見送ってくれる様になりました。それは、からなずまた私が帰ってくると理解した証拠なのだと思っています。言葉は通じなくても、愛情は伝わるのだと感じた出来事でした。
それでもお留守番が終わると狂った様に喜ぶ姿はいつまで経ってもかわりません(笑)とても愛おしいです。