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アマゾンのES | 立ち上げメンバー佐藤将之様から学ぶ従業員満足度

2019.10.12

“働いている方々が仕事を誇りに思うサービス” を提供している151画が、アマゾンジャパン立ち上げメンバーとして、書籍調達部門の責任者、サプライチェーンマネージメントおよび物流網の整備など、日本法人の土台を築き上げた佐藤将之さんに、普段なかなか聞くことのできないアマゾンのESについてインタビューをさせていただきました。アマゾンジャパンならではの圧倒的な仕組みに成り立つ従業員満足度や働きがいを151画視点を交えてご紹介いたします。

 

 

【佐藤様について】

佐藤 将之
Masayuki  Sato

アマゾンジャパン立ち上げメンバー
元Fulfillment Center Sr. Operation Manager/GM/Directors
エバーグローイングパートナーズ株式会社  代表取締役

 

 

151画: 本日はどうぞよろしくお願いいたします!生命力に溢れる木々のように、クライアント企業の成長を支えるという、佐藤さんの会社への想いに合わせて森を歩きながらインタビューできましたらと思います。

佐藤:こちらこそお願いいたします!かなり暑い日なりましたが、笑 こちらこそお願いいたします。

 

■ 佐藤さんが思うアマゾンについて

151画:まずはじめに立ち上げから成長を共にされた佐藤さんが感じるアマゾンの特徴を教えていただけますか?

佐藤:一番大切な価値観として、アマゾンの原動力となっているのは徹底した「顧客第一主義」です。EC主体のため直接お客様と顔を合わせて対応することができないので、常にお客様の視点で物事を考えるようにしています。例えば、会議室では意思決定などのミーティングをする際、空席を一つ用意するのです。その席にはお客様が座っていて、私たちの会話を聞いている。常にその内容についてお客様が納得できるのかを意識して議論していました。現在はそのような方法はとっていないのですが、そういった文化が社内にしっかりと根付いています。人対人の関係性がリアルな場で見えてないからこそお客様は簡単に去ってしまう可能性があります。次使わないという選択が簡単にできてしまう。そんななか関係性を築いていくためには、お客様を失望させないためにそして何度も訪れていただくために、顧客満足度が一定で最高なものを築いていかなければならないのです。

 

佐藤:次に、グローバルでミッションがしっかりと統一されています。世界中の従業員一人ひとりに「あなたたちにとって大切なことは何か」と尋ねると、必ず「カスタマーエクスペリエンスとセレクション」と答えます。グローバルミッションが全員に根付いているのです。

また、地球上でもっとも顧客を大切にするということを実現するため、高いレベルでおもてなしができる仕組みがあります。それは、おもてなしは個人に依存させない、ということです。従業員個人の力量に依存してしまうのでは本当のカスタマーエクスペリエンスを作り上げることはできないとアマゾンは考えています。例えばカフェでどんなに素晴らしいウェイトレスの方の対応があっても、グラスの清潔感や提供温度の正しさとか、オーダー受けて何分でくるかとか、そういったベースにあるものがお客様が満足する指標になる。その上に個人の想いがある。そもそも高いおもてなしがあったとしてもグラスが汚く、提供が遅ければ嬉しくない。だからまずはその基本のところはキチンとやりなさい。それの要素は数字で管理し、全てに共通する仕組みを用意することができます。その上であなたたちの“おもてなし”を考えてくださいってことだと考えています。強い揺るがない仕組みがあってこそ個人のおもてなしが機能する、ということになります。

 

 

■ アマゾンのES

151画:ありがとうございます。理念や仕組みによって全体意思が共有され統一されているのですね。それでは、そちらの特徴の上でESについてお伺いしていきたいと思います。まずはじめに、アマゾンはESについては今まであまり特筆されていないと思うのですがなぜでしょうか?

佐藤:おそらくESということに対して際立って特別な行動をやってますっていうことがないからだと思います。ただ、だからと言って軽視していることは全くなくて、ESはできて当たり前である。という感覚に近いのかもしれません。

社員が気持ち良く働くために何が必要なのかっていうと、きちんと目標設定してその目標に対して正当な評価があり、それが、給料であったり昇進に反映するということが必要だと思います。あとは当たり前ですけど、上司と部下が1on1の質の高いコミュニケーションを取るのが大切。やっぱり辞める理由って大体上司や社内関係とかそういったことが多いわけで、そういうことを一個一個取り除いていけば自然と気持ち良く働けるはず。そういう基本を忠実に行なっているのがアマゾンだと思います。

 

 

151画:根本的な価値観、とても理解できました。そのような堅実なESにシステム面での特徴はありますでしょうか?

佐藤:特徴的なのは、アマゾンらしい徹底的に「仕組み化された評価制度」だと思います。まず私たちは2軸で評価を行なっております。それは、数値での達成評価と定性的評価です。数値という絶対値がある目標の評価に対して、定性的評価とは、行動・考えかたを大切にしリーダーシップ理念に照らし合わせてその人がどういうことをやっているかを評価しています。例えば、数値での達成目標が届いていないときでも、数値が出ないことに対してどうアクションしたかを認識、評価することで昇進しちゃうことだってあります。

市場の状態とかその人が直面した状況によって目標なんて達成できないことなんてある。その中でその目標を達成しようとする努力は評価されるべき。だと考えております。

 

 

また、360度からぐるーっと評価を受けます! それは、自己評価、上司、部下、同僚からの評価です。とても細かく明確な評価基準のもとに評価を行なっています。評価シートが一定の品質になっていないと書き直しもさせます笑 でも、そのように数人からの評価であったり細かいチェック項目により、サプライズのない透明性や妥当性が担保されているのです。そこには、好き嫌いのような感情、意図が入ってくる余地は仕組み的に不可能です。

例えば、上司には媚びているが部下には厳しい、といった人のケースでは、上司は良い評価をつけたいと思っていても、部下や同僚からの低い評価が入った場合には評価することはありません。上司の仕事というのは部下たちを成長させることが仕事。それを放棄しているような人はどんなに成績がよくても評価されませんよね。

旧時代的な会社は一年に一度か二度の面接で、数値いってないね~って言われて終わり。そんなの納得するわけないじゃないですか! 上司は部下が目標達成するようにサポートするべきだし、きちんと知って、きちんと評価してあげるべき。それは社員のやる気やこの会社で働きたいという気持ちに直結して結びついていると思います。ただ、全マネージャーがそのようにできてるっていうとそうではないけど、そんな上司だってさらにその人の上司から評価を受けています。仕組みが明確で妥当性が高いからこそ、会社全体が、前の方向に進んでいけるのだと思います。

 

 

151画:ありがとうございます。かなり惹かれる内容でした。これは少し意地悪な質問かもしれませんが、「顧客第一主義・仕組み化された評価制度」と聞くと機械的で少し冷たく感じてしまうのですが。 笑

佐藤:そうですよね!笑 とてもわかります。ただ、アマゾンでは、従業員もカスタマーとして捉えています。そのため彼らも大切なお客様です。また、「work hard, have fun, make history」というモットーがあります。もともとスタートアップの会社だからゆっくりと適当に仕事をしてたら生き残れなかった。だから一生懸命働くことが当たり前ですけど重要です。そして、続けるためには楽しむことが必要。会社から押し付けで楽しめっていうことではなく、働いている人間がどうやったら楽しめるかを自分で考えてしっかりと楽しみましょう。ということです。その上で歴史を作りましょう! というのが昔から言われている大切な価値観です。ですので、機会的ではなく泥くさい人間的なことをたくさんやっていますよ。ベゾスの会議室にはツイスターが置いてあり、煮詰まったりすると「ツイスターやろうぜ!」ってやっていたようです笑

151画:それはとても素敵な価値観ですね。 そして、彼のツイスターはものすごく理論的で強そうです。 笑

佐藤:ははは笑 また、具体的な行動としては、全ての倉庫や本社では毎年必ずファミリーデーというものがあります。それは、社員が知り合いや家族を会社に呼んでいい日です。その日は特別にお父さんお母さんや身近な人に働いている職場を見てもらって安心してもらうことを目的で会社側は行なっています。さらに、たくさんの社員から、自分が働いている職場を見てもらえるということで「自分の仕事に誇りを持てた」と言ってくれてます。食べ物や子供向けにゲームコーナつくって楽しんだり、みんなが楽しみにしている大切な日です。この企画も、会社からやりなさいじゃなくて、企画も運営も社員が率先して行なっています。

 

 

■ 働きがいについて

151画:ESのついてありがとうございました。 これからは “働きがい”というキーワードについてお伺いしていきたいと思います。まずは、佐藤さんがアマゾンにいらしたときの働きがいは何でしたでしょうか?

佐藤:そうですね。部下の成長を見れるのはとても楽しかったです! いろいろな課題を与えるわけですが苦労しながらもクリアして成果を上げて、それが評価をされて昇進するというサイクルをみるのが楽しかったですね。それはもちろん上司としての働きがいですけれども。もちろんその根本にはお客様を大切にするという会社としての成長を高めていくことがあります。

151画:ありがとうございます! 佐藤さんが思うアマゾンの社員の方の働きがいは何だと思いますか?

佐藤:アマゾンは大きく成長している会社なので、その環境の中で「自分も成長できる」という働きがいは強いと思います。成長できる機会がたくさん転がっています。また、先述した評価制度による正当な評価も相乗効果を生んでいます。それはつまり、正当な評価があることで彼らに対してしっかりとステップアップの機会があるということになります。それにより仕事の幅が広がったり、権限の範囲が広がったりと。そのような関係の中で皆一緒に前を向いてたことは最高の時間でした。

 

佐藤さんと話していて、見た目ではなく、本質的な従業員満足度とは何か?を考えていらっしゃるのだと感じました。外側の見た目だけになってしまっては本当のESではないと思えました。従業員が幸せであるか、常に本質に立ち返ってESを考えていけましたら良いのではないでしょうか?

 

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江守 勇人 / 木島 夕貴

151画フォトグラファー兼ライターの二人組。プロフェッショナルとして写真や日常というキーワードと日々向き合い、様々なことに見つめ直しています。

法人向けのES向上サービス 「151画 for Business」
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…あれや、これや。

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