Diary
赤ちゃんの記録:なんでもない日の写真こそ将来に残すべき理由
赤ちゃんのユーモア溢れる作品を継続的に写真に収めるような方法はいろいろとあるけれど おもしろくて、度々振りかえりたくなるような写真 はなんといっても “日常風景写真” なのではないでしょうか。ご家族の撮影専門のフォトグラファーとして沢山のご家族と出会ってきた私たちの視点で、赤ちゃんの成長を日常のなかで記録することの大切さ、そしてその方法も含めてお伝えします。
【日常に溢れる成長を感じる瞬間】
01.立ち上がって自分の好きなところにいけるようになった時
02.家の中の少し高いところに登れるようになった時
03.お気に入りのおもちゃができた時
04.少しいたずらができるようになった時
05.眠たいけど、頑張る時。
06.お洋服のサイズが、小さいと感じた時。
07.眠っている姿を見て、大きくなったなぁと感じた時
1日の中には、ふと成長を感じる瞬間が沢山溢れています。ただ、通り過ぎていく沢山の出来事の中になんとなく埋もれてしまったり、めまぐるしさからその瞬間をゆっくり噛み締められないこともあるかもしれません。
【上手でなくても綺麗でなくても宝物になる】
綺麗に撮れないし・・・今はデジカメを持っていないから・・・
そんな理由で写真を撮ることを諦めてしまってはいないでしょうか。「大きくなったなぁ」そう感じた瞬間がまさにかけがえの無い瞬間で、1枚の写真から見て取れる成長の記録なのです。その瞬間を自分の気持ちとともに収めることに上手さや綺麗さはほとんど関係ありません。撮りたいなと思った瞬間にお手持ちのスマホで気軽に写真残してみてください。
【日常の1コマはその前後の記憶も記録する】
〈Story 1〉
この日はよく行くスーパーに向かう時にいつもと違う帽子を持ってきてみたのだけれど、帽子をかぶった瞬間にびっくりするほど泣いてしまったんだっけ。今までの帽子がとてもお気に入りだったみたい。まだまだ赤ちゃんだと思っていたけれど、自我が芽生えてきたようで泣いてしまっていたのになんだかその成長が嬉しいと感じた日だったなぁ。
〈Story 2〉
この時の子供部屋には沢山の絵本があったな。この日は自分で絵本を選んで、とても嬉しい成長だった。思い出のお花を飾ったり、お気に入りのお洋服も沢山持っていたから見えるように収納していたな。
日常の暮らしのが見える写真はその1枚から写っていない沢山の思い出も蘇ります。スーパーに行くまでのベビーカーを押して歩いた日の記憶。お気に入りの本が変わっていった記憶。1枚の写真かもしれないけれど、ストーリーを残すことができるのです。
そして、もしも自分だったら・・・
大人になって見た時に、どんな写真が嬉しいかな。そんな風に考えてみるのも大切かもしれません。
1987年 筆者の幼少期
【振り返られるよう、暮らしのそばに】
成長の記録はふとした時に目に止まるよう暮らしのそばに飾ることで、日々の成長をさらに感じることができるはずです。さらに“この瞬間を残そう”と思うきっかけも自然と増えてくるものです。写真をプリントして手元に届いたとき、すでに今はもう写真にとっての未来。その瞬間、この時よりも大きくなったと感じることができるでしょう。
【まとめ】
どんどん大きくなるからこそ、子どもの成長の記録はとても貴重。 時が流れて一つ一つの記憶が薄れていったときに、家族みんなで見返してなつかしい当時の気持ちがよみがえるようなものが残せたら、何年 何十年先も宝物の記録になるのでは無いでしょうか。
【写真】江守勇人 / 木島夕貴
江守 勇人 / 木島 夕貴
151画フォトグラファー兼ライターの二人組。プロフェッショナルとして写真や日常というキーワードと日々向き合い、様々なことに見つめ直しています。
日常風景の出張撮影 「151画」
“ 何気ない一日が、宝物。” をコンセプトとし、
通りすぎていく喜びを思い出に残すフォトサービス。