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【家族と写真】 第1回 〜秋枝のだいどころ様ご家族〜

2018.6.11

記念すべき第1回目は千葉県船橋市で焼き鳥屋秋枝のだいどころを経営されているご家族です。お店のInstagramでは営業時間等の情報の他に、ご家族の日常写真も投稿されているようなとてもアットホームな雰囲気です。店主である崇さんがご両親へ古希のお祝いで送ったフォトアルバムは、「日常の写真」と「気持ちのこもった言葉」で感謝の気持ちを表現しているとても素晴らしいものでした。

今回はその古希のアルバムを拝見し、私自身がとても感動したことから、崇さんと奥様の直美さん、崇さんのご両親である洋悦さん・秋枝さんにご協力いただき、ご家族と写真の関係や写真に対する考えをお伺いしました。

木島:
崇様にお伺いします。なぜ古希のお祝いでアルバムにして感謝の気持ちを送ろうとお考えになったのでしょうか?

崇さん:
まず、古希のお祝いという事で旅行にも行ってもらったんですけど、お祝いですから贈り物は何が良いか考えました。もちろんケーキやお花もあるけれど、アルバムがいいんじゃないかと僕が言い出しました。姉が二人いて、兄弟みんなが家庭を持っていてバラバラに住んでいるので昔の写真はスキャンしてデータにして、アルバムはウェブ上で作れますしね。文章は姉が考えています。姉たちは想いが沢山あって文章も写真も載せたい事が沢山あってなかなかまとまりがなくて。(笑)フォトブックという事でテーマや枠組みに沿って構成を考える必要があったので僕はその役割を担っていました。

木島:
離れたところに住んでいても一緒に作り上げる事もできるし、お花やケーキよりも作り手の思い出や想いが伝えられるものがよいという考えなのですね。とても素敵ですね!

崇さん:
そう!お金じゃ買えなものがいいと思ったんです。

木島:
絶対に買えない贈り物ですね。本当に。

崇さん:
姉達は女性という事もあるのかもしれないですが、自分たちの柔らかい感情とか、ありがとう・嬉しいという気持ちを表現できるんですけど、僕はあまりそいうことは言わないんです。どっちかっていうとシニカルというかそういう事を言葉にする事が得意ではなくて。ブラックジョーク担当というか(笑)だから、アルバムを作った時は構成を考えて、伝えたい事が伝わるように文章を考えて写真も厳選しました。

木島:
作り手として崇さんが気に入っているページはありますか?この中で1ページ選ぶのって大変でしょうか?

崇さん:
いえ!僕は選べますよ!これです。お店の正面の写真。この写真は僕にとっては実家ですし、焼き鳥が一本40円とか。店の中で作業している母の後ろ姿とか入ってて、こうして僕らを食わせてくれていたんだなって感じた一枚です。

木島:
この一枚に全てが詰まっているようですね。

崇さん:
本当にそうですね。アルバムを作る上で思っていたのは写真を探していて、親父の写真が本当に無いという事。要は親父が撮っているからなんですよ。不在こそが愛情の証明。あぁ、面白いことだなって思いながら、親父の写真をかき集めました。母さんのはこれ。親父が配達に行ってそれを母親が見送る瞬間。

木島:
まさに日常ですね。

崇さん:
そうなんですよ。毎日その日常がありました。わりと原風景というか、僕もいつもこの辺でうろちょろしていて。これこれ!という感じで写真を見つけて、よく残っていたなぁという感じでした。僕達の事をこうやって育ててくれたのだと思い返しました。

木島:
このお写真も日常の記憶が強い一枚ですね。

崇さん:
僕からしたらこの写真は飾り気も無いし綺麗な写真でもないんですけど、日常の大事な一瞬です。座って撮った家族の集合写真っていうのは、それはそれで一つの世界観でいいと思うのですが、どれか一つ選ぶってなった時にはこういう日常の一枚を選びますね。

木島:
それがいつもご自身が見ていた世界だからですね。そんな風に作ってもらったアルバムを受け取ってみて、洋悦さんと秋枝さんはどのようなお気持ちでしたか?

洋悦さん:
びっくりしたし、本当にうれしかった。

秋枝さん:
ついてる言葉がいいなと思う。すごくうるうるとしちゃう。こんな写真よく見つけたよね。お正月にとった写真、覚えているよ。撮った時に現像してそのまましまっちゃうから・・・だからみたのもその時以来。家でおじいさんが現像していたよね。最近まで道具もあったね。

洋悦さん:
そう、お店の奥の水があるところを暗室にして自分で現像していたんだよ。

木島:
素晴らしいですね!お二人もお写真がお好きだったのですね。洋悦さんと秋枝さんのアルバムで、同じ写真は使用されているのですか?

崇さん:
一枚も無いですね。1冊目を作る時もう一冊とワンセットになるように作ろうと思っていたので。

秋枝さん:
すごく嬉しい。こういう事もあったなって、じっくり読んでいるとウルっとしてしまう。ほら、写真をみていると自分が優しそうなお母さんにみえるのよね。

洋悦さん:
俺の顔も、今の顔とまるっきり違うよな。

秋枝さん:
変わっていないように見えて、変わっているのよね。

木島:
みなさんが写真をとても大切にされている事が、今までのお話しのなかでとても伝わりました。これからはどういったシーンをどのように写真でのこしていきたいとお考えですか?是非教えていただきたいです。

直美さん:
やっぱりこうやって一枚一枚のこしていきたいよね。

崇さん:
今は便利な世の中で、スマホで写真をとってどんどんデータが積み重なっていって。一眼レフも今は基本的にデータで保存する時代じゃないですか。でもそれを紙ベースで写真として残しておくことがこうして家を整理した時に少し出てきたり整理しきれないものがでてきたりしたりして、つい作業の手がとまってしまったりとか・・・

直美さん:
そういう出来事が良い時間だなって思います。だから一枚一枚見る事がいいんですよね。

崇さん:
人間味があるように思います。写真の切り取った点と点が、人間の記憶の曖昧さとこうまた面白く作用するもだと思います。だから僕は思い出の写真はアルバムにしなくてもよくて、箱の中にどさっといれて指紋が付きながらみんなで見るくらいがいいと思っているんですよね。

〜最後に〜
なによりも日常にある幸せを大切にされている丹野様ご家族。どれか一つの写真を選ぶとなった時には日常の一枚を選ぶという崇さんのお言葉はとても印象的でした。毎日を楽しく、今ある幸せをかみしめているからこそなのだと感じます。これからもきっと少しずつ増えていくであろう写真たちがこれからずっと先まで大切に受け継がれていくのだと思うと改めて私自身が写真の素晴らしさを感じることができました。

 


 

【特集】 家族と写真

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