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家族の記録:残すこと振り返ることが今を豊かにする


家族と暮らしていると、日々様々な出来事がおきます。嬉しい出来事や楽しい出来事、時には悲しかったり辛いこと。今までに数え切れないほどの一つ一つの出来事によって今の家族の形があるはずです。同様に将来起こる出来事は、これからの家族の形を作る大切なエッセンスになるのでしょう。私たちはフォトグラファーとして様々な瞬間の記録を行います。何度も記録を重ねてきた中で、 その記録という行動は今をより良くするきっかけ作りになると感じています。今回は記録をすることが私たちの今を豊かにすることについてご紹介いたします。

 
01.記録を残す意味 

人の記憶はとても曖昧です。時間が経つにつれて、自分勝手に都合よく変化してしまうこともあります。それは誰が悪いわけでもなくて、当時の記憶が薄れてしまうから…単にそれだけのことなのかもしれません。その時家族が何を感じて、何を大切にして、何が起きた瞬間に笑ったのか。そして、どんな出来事に涙を流したのかはその時が一番明確に覚えています。記録があれば、当時の出来事や感情を振り返ることができるので。その時は、起きた行動を全てを機械的に記録するのではなく、何を自分が大切に感じていたか、そんなふうに自分が見ている世界を切り取って記録することも重要です。
 
02.記録を残す行動



記録を残す方法は文字、写真、絵、映像と様々です。例えば家族との記録を毎日の日記で残すとき、つい何時間前の出来事を思い起こすように文字を綴ります。旦那さんが仕事を頑張ってくれたこと、子供がお手伝いをしてくれたこと、今日も楽しい1日だったこと。思い起こすその行動は、家族に思いを馳せる時間になるのです。
 
03.思いを馳せる行為による人への影響

私たちはフォトグラファーとして、まわりに起こる様々な出来事の断片を選択して切り取ります。それはどこをフレーミングするか、光はどう扱うか、どの瞬間が美しいと思うのか、色、背景、主体など。そして断片一つ一つに補正作業を行います。

その中で、断片が合わさってきて1つの形となり、すでに過去となっているはずのその空間や時間に思いを馳せることがあります。作業とはまた違った感覚で、ただただ思いを馳せるのです。そういった行為は自然と事実に向き合い、気づきや教訓から未来に想いをめぐらせることへと繋がります。

気づき:私はこういう時間が好きで、幸せを感じるんだ。
教訓:このとき家族にもっとこうしてあげればよかったな。
未来:明日はこうでありたいな。
 
04.些細な方法が長くつづく

日々の記録は些細な方法であるほど、鮮明なうちに残すことができるでしょう。無理はせず、できる範囲で継続することが大切です。
〈出来事を写真で残す〉
スマートフォンやデジタルカメラで家族の残したい瞬間や大切な物などの写真をとり月の最後にプリントする。プリントされたらその写真をみて思いを馳せることができます。
 〈メモ程度に記録する〉
1行でも良いのです。記憶の中の沢山の出来事から一つを記録する時間はきっと素敵な時間になるはずです

〈残したいと思った時にしっかり残す〉
枕元にノートだけ置いておき、そして書きたくなった時にここぞとばかりにしっかりと書く。枕元にノートがあれば毎日目に止まり記録するというきっかけは忘れることはないですね。
 
05.インテリアでリマインド


家族で過ごす家の中は、沢山の思い出が刻まれているはずです。その中に家族写真や子供のお絵描き、ご夫婦の思い出の物を飾ることで日常の中でふと目に止まります。そうすればそれらは家族のみんなが見ることができる記録となり、暮らしの中で思いを馳せるきっかけになるはずです。
 
まとめ
記録を残すことは気づきを与えてくれます。今の家族 そして自分自身に思いを馳せ、時には未来に想いをめぐらせる。その繰り替えしはこれからの家族の形を豊かをすることに繋がることでしょう。家族みんなの記録は家族みんなが触れられるように、あなたにとって大切な記録はあなたのだけの宝箱にしまう。それは記録の価値を最大限に引き出せる方法なのだと思います。
【写真】江守 勇人 /木島 夕貴
 
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江守 勇人 / 木島 夕貴

151画フォトグラファー兼ライターの二人組。プロフェッショナルとして写真や日常というキーワードと日々向き合い、様々なことに見つめ直しています。

日常風景の出張撮影 「151画」
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